WORKS /
Massage Installation
Direct / Active and Passive
(直接的/受動と能動)
Adoka Niitsu, Massage Installation, 2000-2009
インタラクティブ・インスタレーション/メディア・アート:ビデオプロジェクター、圧力センサー、A/Dコンバーター、コンピューター、スピーカー、ウッドパネル、プラスチックボード、半透明スクリーン、椅子など。
/ 展示履歴 /
- 「IAMAS卒業制作展」、岐阜県大垣市、2000年
- 「electropti-あらかじめ失われた未来のために展」、スパイラルガーデン、東京、2000年
- 「Media Select2000-感覚の解像度展」、名古屋港倉庫、名古屋、2000年
- 「Live Environment no.1, Euphoria」、Hyojung SEO氏との二人展、Gallery Ju Young、ソウル、2005年
- 「TAP2005 オープンスタジオ」、取手市、茨城、2005年
- 「Active and Passive」、LAGALERIE、パリ、フランス、2009年
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Massage Installation
「人間のつながりと行動の、スケールと形式を、決定し支配するのは、メディアである」(マーシャル・マクルーハン『メディア論:人間の拡張の諸相』、1964年)
観客のひとりが圧力センサーをつけて椅子に座る。 もうひとりの観客が、マッサージを行うと、それぞれに与えられた、 二つのスクリーンに投影されたイメージが変化する。
赤い部屋は、マッサージをするひとが覗く空間である。 青い部屋は、マッサージをされるひとが覗く空間である。 赤い部屋と青い部屋の間には、上下をつなぐ穴がある。
オブジェクトは、マッサージの強さによって、 大きくなったり小さくなったり、形や色が変化したりしながら、 赤い空間から青い空間へと、下降していく。
このインタラクティブなインスタレーションは、現実におけるコミュニケーションと、メディアに支配されたコミュニケーションについての思索を提案する。
能動か受動か、マッサージをするのかされるのか、を選ぶことは、 情報の流れとコミュニケーションにおける欲望の流れ方を意識することになる。
この作品は、新津にとっての最初のインタラクティブな体験型の作品であり、 マーシャル・マクルーハンの有名な言葉「メディアはメッセージである」そして、刺激的なメディアについての本のタイトル「メディアはマッサージである」からも着想を得ている。