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Fossile #Paris
Adoka Niitsu, Fossile #Paris, 2019
パリの建物の化石のシリコン型、GPS位置情報コードとパリの住所入りガラスプレート、ネオンライト
Adoka Niitsu, Fossile #Paris, 2019
パリのシテ・インターナショナル・デザールギャラリーで開催された展覧会「Future Mythology Diaries」での展示風景
2019年6月20日~7月13日
写真撮影:© Adoka Niitsu
来場者との2枚目の写真:©Naoe Baba
Adoka Niitsu, Fossile #Paris: Photo Book, 2019
印画紙、30×30cm、26ページ、限定版、2019年
写真撮影: © Naoe Baba
Document Video, 2min31sec.
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Fossile #Paris
"化石#パリ "は、パリの古い建物に痕跡として残る、貝の化石に焦点を当てたプロジェクトである。
パリは4500万年前、熱帯の海だった。
「パリには、砂、砂岩、粘土、石膏など、様々な堆積物が存在し、古代から大量の建築資材を提供してきた。しかし、20世紀初頭まで建築用石材の大部分を供給していたのは、なんといっても「パリの石」として知られるルテシアン石灰岩である。" *
https://www.catacombes.paris.fr/lhistoire/geologie-et-carrieres
2017年以来、私はどんな小さな通りでも、壁に目を留めるたびに、これらの化石を探した。
建物のファサード、床、階段、柱に、小さな化石の穴が残っている。
それらを見つけると、シリコンで型を取り、その化石がある建物の写真を撮り、GPSの位置情報コードを記録した。
展覧会では、こうして集めた化石の型のコレクションを、住所とGPSの位置を一緒にガラス板の上に展示した。棚の列の白いネオンの並びは、石灰岩の幾重にも重なる層を連想させる。
また、これらの化石をアニメーション化することで、貝が甦えって地球を物語るような映像も制作した。
この作品は、今日の瞬時の時代にあって、古生物学と都市論が大海原で混ざり合う『時間の蓄積』を感じるよう、私たちを誘う。鑑賞者が、建築に刻まれたパリの街と、地球の過去を再発見することで、未来に向けてより精神的な展望を持つことができたらと思う。